JFTC Essay Competition

Words from Winners of JFTC Essay Competition 2009

このたびは大変栄誉な賞をいただき、真に光栄に思っております。論文選考をご担当いただいた審査委員の先生方や日本貿易会の方々に感謝申し上げます。私の論文では、現在の世界同時不況がこれほどまでに急拡大した原因として、社会における安心感がグローバル資本主義の諸制度を通じて失われていくメカニズムとともに、グローバル資本主義そのものが変質する結果として新たに生じる危機に焦点を当てました。また、グローバル資本主義を修正する際の日本の役割については、日本人の多くが必要だと思っている改革から逃げないことではないかとの問題提起を行わせていただきました。今回の受賞を糧に一層精進してまいりたいと思います。

Kiyoshi MIURA (Japan)

I am honored to receive the Prize for Excellence in the JFTC Essay Competition 2009. I appreciate the farsightedness of JFTC’s leadership in establishing such contest to encourage interest in Japan, and international affairs. It is a great opportunity to grow not only academically, but personally as well. This award will act as a catalyst for me, and spur me on in my quest to continually better myself through intellectual odysseys. I wish to thank the Selection Committee for this recognition, and the sparkling hospitality during the Award Ceremony.

Michal Olewnik (Poland)

この度は大変名誉ある賞に拙稿をお選びいただき光栄に存じます。いま、わが国の資本主義は大きな修正を求められています。ノーベル賞受賞者をあまた輩出する資本主義の聖地アメリカから、100年に一度の国際金融危機が発生しました。欧米型の資本主義をいたずらに盲信した時代は去り、日本が培ってきた資本主義をもう一度見直す「転換点」を迎えているのではないでしょうか。わが国には、「金銭なく、価格なくしてのみなされる仕事」が最も尊いものだと説かれた時代がありました。われわれの奉じる「仕事」とは、単なる利殖追及のための手段ではなかったはずです。今日においては、対価のない仕事を生業とするのは不可能ですが、すべてに対価を求めるような社会もまた、望ましい社会とはいえないと小生は考えております。

Hajime MOTEGI (Japan)