会長挨拶・コメント

新春ご挨拶

梶山経済産業大臣 年頭所感

2021年1月4日

はじめに

皆様、明けましておめでとうございます。令和3年の新しい年を迎えるに当たり、一言御挨拶申し上げます。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、わが国経済は 戦後最大の落ち込みを記録し、国難とも言うべき危機に直面しています。

他方で、この危機の中には「新たな日常」への模索を通じ、「デジタル化」「グリーン社会への転換」「健康・医療分野の新たなニーズの拡大」「レジリエンスの強化」を始め、変革の機会を多く見出すことができます。

昨年、菅内閣が新たに発足しました。安倍政権の取組を継承し、さらに前に進めることで、8年間で生まれた経済の好循環を維持・発展させていくためには、こうした変革の機会をとらえ、先取りするという発想が重要だと考えています。

我が国を取り巻く対外経済環境は、米中関係の緊張の高まりをはじめとして、かつてないほどに不確実性が増した状況にあります。こうした不透明な世界にあってこそ、経済産業省は、前例に縛られず、あらゆる政策を活用し、皆様の前向きな取組をお手伝いしてまいります。

間もなく、米国では、新政権が誕生します。通商・エネルギー・環境といった分野での連携を深め、新しい関係を構築してまいります。

商社業界に向けて

昨年11月には、8年にわたる交渉を経て、RCEPの署名に至りました。これにより、世界全体のGDPの約3割を占める巨大な自由貿易圏が成立します。また、日英EPAについても、ブレグジットに伴う移行期間の終了後切れ目なく発効することを確保しました。

このビデオメッセージを収録した12月24日時点で、英EU間の通商交渉は大詰めを迎えておりますが、日本企業の皆様の事業活動が円滑に行われるよう、引き続き状況を注視し、しっかりとサポートしてまいります。

経済産業省としては、引き続き、自由貿易の旗手として、自由で公正なルールに基づく国際経済体制を主導するため、国際的なルール作りを推進します。

また、昨年12月には、「インフラシステム海外展開戦略2025」を政府として決定し、①カーボンニュートラル、デジタル変革への対応を通じた経済成長の実現、②展開国の社会課題解決・SDGs達成への貢献、③「自由で開かれたインド太平洋」の実現を、戦略目的として掲げました。

経済産業省としても、この戦略に基づき、日本企業の海外ビジネスを後押しするため、イノベーションの創出につながる先端技術の開発やマッチング支援、海外実証・FS事業の支援、貿易保険制度の充実などを一層強力に進めてまいります。

一方で、ここ数年は、地政学的リスクが高まり、大国間の対立が深まることで、グローバルサプライチェーンを持つことの経営リスクが改めて認識されている状況にあります。こうした中、ビジネスの透明性や公平な競争環境を確保することの重要性はますます高まっており、経済産業省としては、積極的な情報発信や相手国政府との対話を通じ、皆様のビジネスをしっかりとサポートしてまいります。

結語

今後、経済産業行政は、新型コロナウイルスを始め、多くの課題を乗り越えていかなければなりません。

本年は丑年です。十二の干支の二番目にあたり、子の年にまいた種が芽を出し、成長する時期とされています。数々のイノベーションが芽吹き、希望に満ちた年になることに期待しています。皆様と共に、全身全霊、経済の好循環を維持・発展させてまいります。

世界と日本の架け橋として、日本の貿易の発展と海外展開に貢献されてきた皆様には、これまでの常識にとらわれない新たなビジネスを創出し、この未知の時代を切り拓く先導者となっていただくことを期待しています。

日本貿易会の皆様にとって、益々繁栄の年となることを心から祈念して、私の挨拶とさせていただきます。

(2021年1月4日掲載ビデオメッセージ)