JFTC 社団法人
日本貿易会
行動基準・指針など

約束手形の廃止に向けた自主行動計画

一般社団法人 日本貿易会
2021年11月策定

「成長戦略実行計画(令和3年6月18日閣議決定)」第10章 足腰の強い中小企業の構築 3.大企業と中小企業との取引の適正化 における
「(3)約束手形の利用の廃止
本年夏を目途に、産業界及び金融界による自主行動計画の策定を求めることで、5年後の約束手形の利用の廃止に向けた取組を促進する。まずは、下請代金の支払に係る約束手形の支払サイトについて60日以内への短縮化を推進する。さらに、小切手の全面的な電子化を図る。」
との要請を受け、本自主行動計画を策定するものである。


1. 本計画の背景・目的
 2021年6月、日本貿易会は日本貿易会法人正会員である商社(以下、「当会会員」)を対象にアンケートを実施した。これによると、当会会員が利用しているすべての決済手段のうち、約束手形の利用(件数)が占める割合は、支払2.5%に対し、受取10.1%であった。また、当会会員による支払手形の利用割合は受取手形に比して少なく、支払手形の利用を全廃しているケースもある等、業界全体で既に約束手形の廃止に向けた積極的な取組みが行われていることが明らかになった。さらに、約束手形を利用している当会会員のうち、9割以上が約束手形の利用をやめたいと考えており、約束手形を利用する主な理由は「取引先からの要望」や「長年の商習慣」等によるものであった。したがって、当会会員が約束手形の利用を主導している実態はないことも分かった。
 約束手形の利用を全面的に廃止するには、個社の意向や努力だけでは状況を大きく変え難く、サプライチェーン全体での足並みを揃えた取組みや新たな決済手段への移行を推進する官民一体となった環境整備が不可欠である。成長戦略実行計画(令和3年6月18日閣議決定)を受けて、電子的決済サービスの普及促進等金融機関の取組みも大きく進められようとしていることは約束手形の廃止に向けた環境整備の大きな一歩である。
 当会はこうした取り組みに貢献すべく、本自主行動計画を策定する。また、毎年本計画の遵守状況を確認し、当会会員および取引先の双方にとって望ましい取引慣行が普及・定着するよう取り組んでいく。


2. 本計画の期間
 本計画の期間は2021年11月~2026年11月までとする。


3. 約束手形の利用廃止
 5年後の約束手形による支払の廃止に向けて以下の取組みを行う。
  • (1) 可能な限り、現金払(振込)、あるいは電子記録債権等への移行を進めることとし、約束手形の利用を希望する取引先に対しては、他決済手段への移行を提案する。
  • (2) また、現金振込や電子記録債権等への移行における課題が確認された場合には、必要に応じて、政府や金融業界に対する提言・要望を行う。


4. 約束手形の運用改善
 取引先からの強い要請等によりやむを得ず約束手形による支払を行う場合には、以下の取組みを行う。
  • (1) 手形通達1 に基づき、2023年度中には手形サイトを60日以内とすることを目指し、手形サイトの短縮に努める。
  • (2) 利息、割引料等を含めた取引の諸条件を取引先と協議・合意の上で約束手形による支払を行う。
1「下請代金の支払手段について(令和3年3月31日20210322中庁第2号・公取企第25号)

 以 上




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