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中東

太陽光発電 風力発電 地熱発電 バイオマス発電 その他

太陽光発電、風力発電をはじめとした再生可能エネルギーの開発が世界的に活況を呈している中、化石燃料資源に恵まれた中東産油国においても、再生可能エネルギーの拡大によって急増する電力需要を賄う計画が相次いで発表されています。IEA(国際エネルギー機関)では、ネゲブ砂漠にメガソーラーを設置し、周辺諸国に送電する計画を検討中です。

サウジアラビアでは、政府がエネルギー源の多様化を積極的に進める方針を固め、中核的な取り組みとして、日照時間が長く広大な砂漠を有する地理的特徴を活かせる太陽光発電の導入を進めています。

トルコでは、中東最大規模の地熱発電所に日本の商社が日本製蒸気タービン・発電機を納入しています。トルコは世界有数の地熱源保有国ですが、これまでは地熱による発電はわずかにとどまっていました。しかし、優遇措置を強化する再生可能エネルギー法案の改訂や2023年までに地熱発電容量を現在の約6倍の60万kWまで引き上げる目標を掲げており、今後、市場拡大が見込まれています。

クウェートでは、電力需要が年率約8%の割合で増え続けており、夏場のピーク時は発電燃料としてLNGを輸入しているほどです。そのため、湾岸諸国で最大規模となる電力の10%を再生可能エネルギーの導入によって賄うという計画を打ち出し、国内のエネルギー需要を太陽光に置き換えて、より多くの石油を輸出に振り向け石油収入の増加を図るとしています。日本の商社は、同国アル・アブダリア地域における太陽熱複合発電事業開発(太陽熱エネルギーとガス複合発電を統合した発電所)のための事業化調査をすでに行いました。その調査結果を踏まえた太陽熱発電の事業計画が、クウェート政府から発表されています。

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