バイオ・ナノテクノロジー関連
従来の商社の技術への取り組みは、海外から日本メーカーへの新技術の単なる仲介にとどまる傾向がありました。しかし、現在は、新技術発掘にR&D段階から関与しそれを事業化することで収益をあげるなど、先端技術インキュベーターとしてのビジネスモデルを構築中です。特に、バイオやナノテクノロジーなど基礎技術は応用分野が極めて広く、1社のみで技術開発から製品開発まで完結することはまれで、大学など研究機関やベンチャー企業、大企業などの多様な組合せで事業開発が進められています。多様なネットワークを持つ商社の力が生かせる分野と言えます。
社 名 | 案件名 | 概 要 |
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伊藤忠商事 | MPM CAPITAL | 米国最大のバイオVCへの出資、提携 |
JAPANBRIDGE | 米MPM CAPITALと共同でバイオベンチャーを立上げ | |
産業技術総合研究所/産学官連携 | 独立行政法人産業技術総合研究所との包括提携による、中小・中堅企業支援 | |
米国国立研究所 | 米国立研究所の代表格「Los Alamos National Laboratory」「Lawrence Livermore NL」との先端技術共同開発協力 | |
岩谷産業 | ClF3ガスクラスターエッチング技術開発 | ガスを事前に放電させず、基盤に吹き付けて異方性加工を実現。 |
住友商事 | 住商ファーマインターナショナル(SPI) | 国内製薬会社への創薬支援 |
サミット・グライコリサーチ /バイオ・ベンチャー |
糖鎖分野の新技術を利用した、次世代型医薬品や診断薬、試薬等の開発・事業化 | |
サミット・バイオテクノロジー・ファンド | 住商が中核のバイオ関連VCF、100億円 | |
蝶理 | 創薬は知的労働集約事業 | 優秀な人材と優れた研究設備、中国の創薬支援会社の協力による労働集約型の新薬開発 |
長瀬産業 | ナガセR&Dセンター | 商社では初めての研究所として1990年にスタートしたナガセR&Dセンターは、コア技術(プロセス開発、バイオ関連技術、天然物素材の開発・活用技術、創薬支援技術、分析技術)で事業拡大のドライビングフォースとして活動 |
三井物産 | ファルマロジカルス リサーチ | 治療・診断用途のがん新規抗体研究機関(シンガポール)。パートナーと共同運営。 |
コレロジック システムズ | 癌診断システム開発ベンチャー(米国)。出資及び日本向け癌診断モデル共同開発。 | |
ダウと米テキサスで電化事業に参画 | 電解による苛性ソーダと塩素の製造販売 | |
ペルーのリン鉱石開発PJに出資参画 | 露天堀方式によるリン鉱石の採掘 | |
ダウとのブラジルでのバイオ化学品 | サトウキビ農園運営、化学品原料としてのバイオエタノール製造事業。バイオエチレン、バイオポリエチレン及びバイオマス資源からの化学品製造販売事業へ順次拡大予定。 | |
三菱商事![]() |
フラーレン用途開発 | 燃料電池関連プロトンC60パワー、化粧品関連ビタミンC60バイオリサーチの2社設立、用途開発を推進 |