サービスロボット事業:住友商事

製造業の発展に大きく貢献してきましたロボット技術は、生産現場から私たちの生活の場まで活躍の場を広げており、さまざまな分野の諸問題を解決するために、実用化に向けて、日々、研究・開発が重ねられています。

エレベータ連動型清掃ロボット住友商事は、総合商社の強みを活かし、サービスロボットの事業化に積極的に取り組んでいます。その先駆けとして、清掃機械に関して、多くのノウハウと技術を蓄積している富士重工業株式会社と共同で、「エレベータ連動型清掃ロボットシステム」を開発し、ロボット清掃という新しい市場を開拓しました。このシステムは、自律式の無人清掃ロボットが、オフィスビルの各階をエレベータにより独力で移動し、エレベータホール及び廊下など共用スペースの床面を清掃するシステムです。壁との距離を測るセンサー、方向を確認するジャイロ、カーペットの下に数ヵ所張られた磁気テープと走行距離で位置を確かめながら、プログラムされたルート通りに掃除します。

このシステムを導入することにより、オフィスビルのオーナーや管理会社は、オフィスビルの共用部清掃の省人化とコストセーブに加え、人を大幅に上廻るロボットの清掃能力により、清掃の行き届いた気持ちのよい環境を入居するテナント企業に提供することで、オフィスビルの付加価値の向上が可能となります。

晴海トリトンスクエアでは、2001年4月のオープン以来、世界に先駆けたこのシステムが稼動し続けており、2006年12月の経済産業省の「今年のロボット」大賞2006の大賞受賞以降は、オフィスビルだけではなく、高層マンションなどでも導入が実現するなど活躍の場を広げています。そして、現在はオフィス内などの専用ゾーンを清掃できるロボットの開発を終了し、フィールドテストのうえ2010年末頃からの実用化を目指しています。