グリーン物流計画システム:住金物産

地球環境問題への対応は、世界共通の最重要課題となっており、2008 年より温室効果ガスの排出削減を規定した国際的枠組みである京都議定書の第1約束期間が開始しています。持続可能な地球環境のために、企業も地球温暖化をもたらす主要因の一つであるCO2の削減に取り組んでいかなければなりません。企業の取り組みとして、省エネ対策やクリーン開発メカニズム(CDM)などが本格化していますが、商取引上の物流現場におけるCO2の削減に取り組んでいる企業もあります。

住金物産の環境物流における取り組みは、2006年度の経済産業省グリーン物流パートナーシップ会議モデル事業として採択されました。この取り組みは、当社と顧客企業、物流業者のパートナーシップにより、輸入前の貨物情報を共有して物流の効率化を図り、国際物流におけるCO2の排出を削減しようとする試みです。中国物流拠点での品質検査・店別配分の実施、荷主事業者とアパレル事業者との間の物流情報の共有、最適な輸送経路と物流手段の選択により、総物流費を抑えつつ、CO2の削減を高いレベルで成し遂げられることを検証しました。

本事業を通じて、海外の生産工場や物流センター、顧客である日本のアパレルや小売業者など、サプライチェーンにかかわる全プレーヤーが積極的に縦の連携を推進し、認識共有と協働作業を行うことができれば、経済合理性を見据えつつ、環境問題にも配慮した物流の仕組みの構築が可能であるということが証明されたので、今後も継続して取り組んでいきます。

新事業モデルによるCO2削減の基本的な考え方