商社が分かる

商社のダイバーシティ~Diversity & Inclusion~

第3回ダイバーシティ推進セミナー
「海外駐在経験のある総合商社女性社員によるパネルディスカッション」

2016.03.22女性活躍推進


  • 挨拶:齊藤常務理事、司会:砂田政策業務グループ部長

  • 100名を超す参加者が熱心に聴き入りました。

  • 交流会は、貴重なネットワークづくりの機会になりました。

事業の多様化、グローバル化が急速に進む中で、多様なニーズに的確に対応し、企業が持続的に発展していくためには、多様な人材が価値観を共有し、それぞれの能力を最大限に発揮していくことが不可欠です。
日本貿易会は、会員各社のダイバーシティ(とりわけ女性活躍)推進に関する取り組みを支援するため、ダイバーシティ推進タスクフォース(注)を設置し、2014年度からダイバーシティ推進プロジェクトを本格スタートしています。
3月22日、同取り組みの一環として、第3回ダイバーシティ推進セミナー「海外駐在経験のある総合商社女性社員によるパネルディスカッション」を開催いたしました。

2015年度ダイバーシティ推進タスクフォース座長の丸紅 許斐理恵人事部ダイバーシティ・マネジメント課長をモデレータに、伊藤忠商事、住友商事、三井物産、三菱商事の各社より女性総合職の方にご登壇いただき、それぞれのご経験を発表いただいた後、パネルディスカッションを行いました。とりわけ、今回のご登壇者4名様ともにお子様を帯同された経験から、海外駐在の転機、子女帯同に当たっての準備、赴任先におけるサポート体制のつくり方、ライフとの両立等について、特に関心が集まりました。

海外駐在が必要不可欠なキャリアパスとなる商社において、海外で仕事と育児を両立した経験を持つ今回の4名様は貴重なロールモデルとなるため、会員商社からの女性社員約100名で会場は満員となり、参加者は熱心に耳を傾け、その後の質疑応答も活発に行われました。
セミナー後の交流会では、ご登壇者と女性総合職の皆様が、熱心に意見交換を行う等、大変盛況でした。

登壇者から会場の皆さんへのメッセージ

Panelists
伊藤忠商事 広報部CSR・地球環境室 主任
駐在経験地:米・ニューヨーク
入社時、人事部に配属。グローバル人材戦略、ナショナルスタッフ駐在制度、新卒採用、研修等を担当。当時3歳の子と伊藤忠インターナショナル会社(NY)にトレーニーとして駐在。帰任後は広報部にてCSR 推進活動、CSRレポート、外部調査の対応に従事。4月からは小学生の母親として新たなチャレンジが始まっている。

「未知に対する恐怖は誰もが持っていて、初めての経験は不安なことも多いと思いますが、やってみたらできることがほとんどではないかと感じています。自ら限界をつくらずにチャレンジすることで、新しい道が開けます。周囲の理解やサポートを得ることは不可欠で、そのためにはまずは自分が努力することが前提だと思います。社内の環境は、私の入社当時から随分変わっており、これからも変わると思います。私たちが周囲や会社から理解を得、上手に働き掛けながらより良い環境をつくっていけたらと思います」

Panelists
住友商事 建機販売事業第二部 部長付
駐在経験地:米・フロリダ
入社以来、建設機械事業本部にて北米、インド、欧州における事業会社管理を担当、途中2年間経理部に所属し経理実務を経験。担当業務の延長線上には、常に海外を含めた事業会社への出向があり、自身も希望していた。米国フロリダ州の事業会社へ研修生として出向、経営管理に関わり、2015年末に帰任。

「海外駐在員としての仕事と子育てを、全て完璧にやることは難しく、悔しい思いもしましたが、駐在しなければ見えない世界があり、海外駐在してよかったかと聞かれたら、間違いなく『イエス』。短期的に悩むことがあっても、長期的な未来のイメージを描き、周囲に伝え、今を頑張る。そして将来、なりたい自分になれていたらうれしい。これからも皆さんと一緒に頑張っていきたいと思います」

Panelists
三井物産 リテール事業部プロジェクト推進室 室長補佐
駐在経験地:米・ダラス
入社以来、主に食品・リテール部門にて、大手コンビニエンスストア向けのサービス事業を中心に消費者に近いさまざまな事業を経験。海外駐在ではリテール事業展開を行う関係会社で新規プロジェクトを担当し、育児と仕事の両立に奮闘。

「目の前の仕事を一生懸命にやりつつ、海外駐在を希望し続けたことで、米国勤務のチャンスを得ることができました。海外駐在は、仕事・私生活の両面において、考え方が広がり大変貴重な経験になりました。女性の海外駐在員が増えれば増えるほど、制度も整い、それが普通になると環境や周囲の雰囲気も変わってくると信じています。もしチャンスが巡ってきたならば、ぜひ飛び付いて行っていただきたいと思います」

Panelists
三菱商事 香港三菱 人事部総務・法務部 副部長
駐在地:香港
入社以来、一貫して人事部門に所属。本店にて採用、人材開発、グローバル人事に従事した後、小学生の子を帯同して香港に赴任。現在は現地法人にて人事・総務・法務業務全般を担当。仕事も家庭もチームプレーに支えられていることを実感する日々。

「現在(香港駐在)は、現場が非常に近く、またコーポレートの一員としてマネジメントを補佐するポジションにいるため、組織のまとめ方や事業戦略の立て方等を身近に学ぶことができ、非常に貴重な経験となっています。一人一人を取り巻く環境は異なり、またキャリアの選択肢も広がる中で、自らのゴールを実現させるためのアプローチも多様にありますが、私たちの経験が少しでも参考になればうれしく思います」

Moderator
丸紅 人事部ダイバーシティ・マネジメント課長
日本貿易会2015 年度ダイバーシティ推進タスクフォース座長
 

「皆さんのプレゼンテーションから共通して、海外駐在の機会はチャンスが来るのを待つだけではなく、やはり『行きたい』と意思表示し続けることが、非常に大事だと分かりました。本日のセミナーを通じて、海外駐在のイメージをより具体的に描くことができたのではないかと思います。本日ご参加の皆さんが海外駐在にチャレンジし、たくさんの活躍事例になっていただきたいと思います。商社の本格的な女性活躍は始まったばかりです。パネリストの皆さん、ご参加の皆さんのますますのご活躍を楽しみにしています」

(注)12社(伊藤忠商事、岩谷産業、興和、JFE 商事、住友商事、双日、蝶理、豊田通商、長瀬産業、丸紅、三井物産、三菱商事)で構成。