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鉄の原料に石炭も使われているって知ってた? 資源の中には、いろいろな工業製品として形を変え、わたしたちの身のまわりをはじめ、社会のいたるところで役に立っているものがたくさんあるんだよ。ここでは石油や石炭、金属類が、どのようなものの原材料として利用されているかを見てみよう。 ※原料とは、使用したもとの物質が分からないカタチに変わってしまうもの。材料とは、できあがった製品に使用した物質が分かるようなもの。 |
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石油を精製するときに取り出されるナフサという原料をもとに、合成樹脂(プラスチックなど)、合成繊維原料(ナイロンやポリエステルなど)、合成ゴム(シリコンゴムなど)など非常にたくさんの工業製品がつくられています。
石炭からつくり出されるコークスなどが、鉄やセメント、
紙・パルプ、さまざまな化学製品などをつくるために使われています。
金属にはいろいろな分類のしかたがあります。ここでは、材料としての性質や使われ方から、(1)鉄鋼、(2)非鉄金属、(3)レアメタル(希少金属)という、3グループに分けて説明していきます。
鉄鋼は、大規模な鉄橋やビルディングをはじめ、自動車の車体、食べ物や飲み物用の缶など、大きなものから身近な小さなものまで、じつに様々なものに利用されています。じつは原料である鉄鉱石から鉄だけをとりだすことはできません。必ず炭素をはじめとするいくつかの金属がふくまれて、炭素の割合によってかたくなったり、柔らかくなったりします。そして、炭素の割合がおおよそ2%以下のものを鋼(はがね)といいます。これが一般にいう鉄のことで、材料として使う場合は「鉄鋼」といういいかたをします。また、人工的に炭素以外の金属を加えて、強さやかたさ、しなやかさ、さびにくさなどの性質を高めたものを「特殊鋼」といいます。その代表格がステンレス鋼。さびにくい性質から電車の車両や水にかかわる設備などに使われています。
鉄以外の金属をまとめて、非鉄金属といいます。なかでも、銅、鉛、亜鉛、スズ、アルミニウムなどは生産量が多く、街中に貼り巡らされている電線をはじめ自動車や建設材料、機械、電子部品から鍋(なべ)などにまで、広く使われています。
レアメタルは、ニッケルやチタン、タングステン、リチウムなど、地球にある量が少ないなど、手に入れづらい金属のことを指します。これらの金属の持つ優れた特性がこれまでにない機能を持つ材料を生み出すことから注目を集め、近年では家庭用品から産業機械・ハイテク分野まで、幅広く使われています。
※コーナーの最後で、クイズがでるのでチャレンジしてね。全問正解者にはお楽しみプレゼントもあるよ。