G20イタリア・ローマサミットについての小林会長コメント

会長コメント

2021年11月2日

主要20カ国・地域(G20)首脳会議が開催された。世界経済の回復、新型コロナウイルス対策を含めた国際保健の枠組み強化、気候変動対策を含めた持続可能かつ包括的な成長に向け、広範多岐にわたるテーマにおける共通認識が示されたことを歓迎する。

パンデミック対応について、国際連携を通じてワクチン・治療薬・診断薬などの普及に向けた取り組み、途上国への財政支援などの方針が確認されたことを評価したい。

また、互恵的な貿易・投資の促進は、国際経済がコロナ禍から回復する上で不可欠であり、今回、改めて自由貿易の精神とWTO改革の重要性が確認された意義は大きい。国際経済秩序の再構築に向けて11月末より開催される第12回WTO閣僚会議において、目に見える成果が挙がることを期待する。

気候変動関連では、カーボンニュートラルの実現時期などについて、参加国内での隔たりが浮き彫りとなった。第26回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)では、移行期のエネルギー安全保障の重要性も踏まえた上で、各国が取り組める実効性のある合意が形成されることを望む。

以上