チリとのCPTPP発効についての國分会長コメント

会長コメント

2023年2月21日

今般、チリが「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」の10番目の締約国となったことを歓迎する。

CPTPPは、関税の引き下げや、投資・サービスの自由化を進め、さらには知的財産、電子商取引、国有企業に関する競争条件など、幅広い分野におけるルールを構築する多国間経済連携協定であり、自由貿易を推進する当会としても、世界貿易機関(WTO)を補完する重要な枠組みと位置付けている。

昨年わが国と外交関係樹立125周年を迎えたチリは、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値を共有し、2007年には二国間での経済連携協定締結に至るなど強固な経済的結びつきを有する重要な戦略的パートナーであり、今後、特に通信インフラ分野や鉱物資源のサプライチェーン強靱化での連携が期待されている。同国のCPTPP加入によって、ルールに基づく自由で公正な多国間貿易体制がさらに強化・拡大されることを望む。

環太平洋地域を包摂する自由貿易・投資圏の形成に向けて、日本政府には、引き続きリーダーシップを発揮していただき、未締約国であるブルネイの国内手続きを促すとともに、英国の早期加入、さらには米国の復帰を粘り強く働き掛けていただきたい。

以上