英国のCPTPP署名およびブルネイとのCPTPP発効についての國分会長コメント

会長コメント

2023年7月18日

今般(7月16日)、わが国にとってグローバルな戦略的パートナーであるとともに、重要な貿易・投資相手国である英国が「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)」署名に至ったことを大いに歓迎する。
2021年の加盟協議のプロセス開始以降、これまでの日本政府の英国との協議におけるリーダーシップを評価したい。

また、今般(7月12日)エネルギー面での協力をはじめ、長年にわたって良好な二国間関係を築き、来年日・ブルネイ外交関係開設40周年を迎える重要パートナーのブルネイが、CPTPPの11番目の締約国となり、これをもってCPTPP発足メンバー11カ国すべてでCPTPPが発効したことを歓迎する。

ロシアによるウクライナ侵攻が長期化し、比較的安定していた「ポスト冷戦」時代が終焉を迎えている歴史的転換点において、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持することの重要性が一層高まっている。

英国の加入により、CPTPPが環太平洋を越えて広がり、CPTPPの枠組みのもと自由貿易など普遍的な価値観を同じくする有志国が増えることは、非常に意義深いことである。また、今後の新規加入交渉の参考となる、適切な先例が確立された点においても意義がある。

今後とも、日本政府には自由貿易の旗手として、ルールに基づく自由で公正な多国間貿易体制の強化・拡大に向けてリーダーシップを発揮されることを期待するとともに、引き続き米国の復帰を目指し粘り強く働き掛けていただきたい。

以上