2026年 安永会長年頭所感

会長年頭所感

2026年1月7日

明けましておめでとうございます。新春の佳き日に、皆様とともに新しい年を迎えられることを、心から嬉しく思います。

昨年を振り返りますと、大阪・関西万博の開催、各国ナショナルデーに伴う要人の来日、ブラジルのルラ大統領やインドのモディ首相の来日、TICAD9の開催、そして年末の中央アジア5ヵ国首脳とのビジネスフォーラムなど、国際的な対話と交流が非常に活発な一年でした。

一方で、米国の新政権発足や通商政策の揺れ、関税を巡る議論の再燃、エネルギーやレアアース、食料など経済安全保障を巡る課題に加え、直近でもベネズエラ、イラン、北朝鮮、ロシア・ウクライナや台湾海峡など、世界各地で地政学的な緊張が更に高まっています。こうした不安定な状況はグローバルな経済活動全体に大きな影響を及ぼしています。

私たち商社業界は、これらのリスクに的確に対応しつつ、安定した取引と持続可能な成長を目指していくことが、これまで以上に重要になっていると感じております。同時に、自由で開かれた貿易体制の維持と国際協調の重要性、そして「グローバルサウスの存在感の高まり」を改めて実感しています。

国内に目を向けますと、人口減少の中で、労働生産性の向上が喫緊の課題です。AIやデジタル技術の進展は、生産性改革の大きなチャンスです。企業と政府が連携し、制度改革や柔軟な働き方の推進、人材育成を加速することが不可欠です。グローバルサウス諸国をはじめとした海外との協力による高度人材の育成やIT人材交流も、日本の生産性向上と世界の成長に資する重要な取り組みです。

日本貿易会では、「グローバルサウスとの関係強化」を重点課題として掲げています。フロンティアスピリットを持って新たな領域に挑戦し、成長著しい諸国との連携を通じて、現地の社会課題に寄り添いながら、新しい市場の創造に取り組んでまいります。

さらに、国際的な経済連携を維持・拡大するために、CPTPPやEPAなどの枠組みを活用し、マルチ・バイの協調を進めてまいります。自由貿易体制の維持・発展に向けて、商社業界が先頭に立ち、世界の多様なパートナーとの協力をさらに強化していく所存です。

皆様のご支援に心より感謝申し上げます。本年が皆様にとって希望に満ちた飛躍の一年となりますことを祈念し、私の新年のご挨拶とさせていただきます。

以上