会長挨拶・コメント

会長挨拶



会長
小林 健
(三菱商事(株) 取締役会長)
 

新型コロナウイルスの感染拡大は、ヒトとモノの往来を制限し、経済活動の停滞をもたらすなど、世界経済に大きな打撃を与えました。しかし、ワクチン開発や急速なデジタル化により、世界はこの危機を乗り越えようとしています。コロナ禍を受けて社会経済は大きく変容し、世界は今、歴史的な転換期を迎えています。

国際関係では、コロナ禍によって保護主義や自国優先主義がいくつかの国において台頭していますが、日本政府は貿易・投資の促進に取り組み、その努力がRCEP妥結、日英EPA締結など具体的成果として結実しました。米国では、バイデン政権が発足し、米国第一主義から国際協調路線へ回帰するといった潮流の変化も見られ、自由で開かれた貿易体制の構築や国際連携の確立に向けてわが国が果たすべき役割は、ますます重要になっています。

また、世界は低・脱炭素化社会への移行に向けて大きく前進しています。これまで125を超える国・地域が将来のカーボンニュートラル方針を宣言し、個別企業においても低・脱炭素化に向けた取り組みの重要性が増しています。

国際協調の機運が芽生えつつある中、商社業界には、従来の「貿易・投資」の推進・拡大に加え、コロナ禍により分断されたサプライチェーンの見直しや、気候変動問題をはじめとする社会課題解決への取り組み、デジタルトランスフォーメーションを活用した新しいビジネスの創出などを通じて、持続可能な経済・社会の構築に貢献することが求められています。

まさしく「未知の時代を切り拓く 日本貿易会」としての役割期待は大きく、日本政府や各国の通商関連機関とも連携し、自由貿易・投資体制の維持・発展、自由な企業活動を支える制度・環境の整備に向け、より積極的な提言活動等に取り組んでまいります。また、新型コロナの感染拡大防止やデジタル庁設置を含めたデジタル社会の実現、少子高齢化や地方創生などわが国の諸課題の解決に向けて、政府の方針に基づき会員企業と共に取り組んでまいります。

当会は、2021年1月に半世紀にわたって拠点を置いた浜松町を離れ、霞が関の新オフィスに移転しました。今後も一層のご支援・ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。