経済(けいざい)が急成長している国々では、新しいビルや工場がたくさん建設(けんせつ)され、必要な電気の量が増えつづけています。しかし、電気をつくるためには、石炭、石油などの資源を燃やす必要があり、同時にCO2も排出(はいしゅつ)されます。商社は、そのような国々で、ビルや工場、デパートなどで電気を節約(せつやく)する「省エネ化」に取り組むことで、限りある貴重(きちょう)な資源を守り、CO2の排出をへらしています。
急速に成長している国が多いアジア地域(ちいき)では、人口の増加、産業の発展(はってん)や生活水準(せいかつすいじゅん)の向上(こうじょう)などにより、必要な電気量が年々増えつづけています。近年は石炭、石油、天然ガスなどの資源を、世界全体の約30%も使うようになり、どの地域よりもCO2排出量(はいしゅつりょう)が増加しています。地域によっては電力が不足するようになっており、電気をうまく節約(せつやく)できるしくみが求められています。
電力をたくさん消費(しょうひ)するのは、ビルや工場、デパートなど、人が多く集まる建物(たてもの)です。これらの建物では、エアコンなどの空調(くうちょう)、たくさんの照明(しょうめい)、エレベータや自動ドア、さまざまな機械など、家庭の何倍もの電気を使用します。ですから電気をうまくコントロールできれば、電気の使用量を大きくへらすことにつながり、CO2の排出(はいしゅつ)もおさえられます。
エネルギー資源の少ない日本は、世界の中でも早くからさまざまな分野で省エネ化に取り組んできました。商社は、日本のすぐれた省エネ技術や製品を提供(ていきょう)することで、海外でのエネルギーの節約(せつやく)に貢献(こうけん)しています。必要な電力量が増えているアジアの国々においては、政府や企業(きぎょう)が使う複数のビルの空調機器(くうちょうきき)、照明(しょうめい)などを、少ない電力でコントロールできるしくみを提供(ていきょう)し、ふくれ上がる電気の使用量をおさえることに成功(せいこう)しています。
また、中東の国々でも、ある地域(ちいき)全体に、冷水を使った冷房を供給(きょうきゅう)する事業(じぎょう)を行い、電気の節約を進めています。
そのほか、日本国内では、24時間たくさんの電気を使用するコンビニエンスストアに、少ない電力で使用できる看板(かんばん)の照明や機器などを提供しています。
電気を節約できるところは、まだまだあります。商社はこれからも世界各国や国内でさまざまな電気のムダをへらす取り組みを行っていきます。
中東の冷房を供給するプラント
コンビニの電力消費を削減