私たちの身のまわりのいろいろなものに使われているアルミニウム。さびにくく、少ないエネルギーで再生できるため、金属の中でもリサイクルにとても適(てき)しています。また再生アルミは、新品のアルミとほとんど品質(ひんしつ)が変わらないというすぐれた特徴(とくちょう)があります。商社では、アルミ缶やその他のアルミ製品をリサイクルするアルミ再生地金(さいせいじがね)の製造に取り組み、資源の有効利用(ゆうこうりよう)に貢献(こうけん)しています。
アルミニウムは、軽くて、さびにくい、加工しやすいなど、すぐれた特徴(とくちょう)をもった金属です。また、マグネシウムや銅などの他の金属をまぜたアルミ合金(ごうきん)にすると非常に強くなります。アルミは、1円玉から、台所で使用するアルミ箔(はく)、自動車のパーツ、窓ガラスのサッシなど、さまざまな用途に使用されています。大きなものでは新幹線。なんと「のぞみ」はアルミ合金でつくられています。時速270Kmという高速で走るためには、軽くて強いアルミ合金でつくられたボディが最適(さいてき)なのです。
アルミニウムがリサイクルに最適(さいてき)とされる大きな理由は、少ないエネルギーで簡単(かんたん)に再生できるところです。低い温度で溶(と)かすことができ、新品をつくるときの約30分の1のエネルギーで再生できます。代表的(だいひょうてき)な例がジュースなどのアルミ缶で、日本では94.7%※がリサイクルされています。みなさんが飲んだジュースの空き缶が、学校の窓ガラスのサッシになっているかもしれません。
※出典:平成24年度アルミ缶リサイクル率 アルミ缶リサイクル協会
私たちの社会のさまざまなところに使われているアルミニウム。それだけに商社が行うアルミのリサイクルもいろいろです。商社は、アルミ缶はもちろん、アルミサッシ、新聞などの印刷(いんさつ)に使われるアルミ版(はん)、使用済み自動車から出たアルミ部品など、さまざまなアルミ製品から、アルミを溶(と)かしてかためたアルミ再生地金(さいせいじがね)をつくり出す事業(じぎょう)を世界中で行っています。そのほかにも自動車メーカーなどで部品がつくられた時に出るアルミくずを集め、簡単(かんたん)に再利用してもらえるよう、アルミを溶かした状態(じょうたい)のまま特殊(とくしゅ)な容器(ようき)につめて提供(ていきょう)する、アルミ溶湯(ようとう)という事業なども行っています。
商社のさまざまなアルミリサイクル事業によって、貴重(きちょう)な金属資源の一つであるアルミの安定した供給(きょうきゅう)が実現(じつげん)しています。
リサイクルされるアルミ缶
アルミの溶湯(ようとう)設備