オフィスや販売店、工場などで使用されるユニフォーム。近年は資源や環境のことを考え、リユース、リサイクルする企業(きぎょう)が増えています。商社では、古いユニフォームの回収(かいしゅう)から、新しいユニフォームや別の製品への再生までをすべて行う総合的(そうごうてき)なリサイクル事業(じぎょう)を行っています。また、使用済みユニフォームを修理(しゅうり)して管理(かんり)し、必要に応じて出荷(しゅっか)するリユース事業など、ユニフォームのさまざまな再利用に取り組んでいます。
一般的な衣類(いるい)にはたくさんの種類(しゅるい)があり、同じ素材でつくられた物を集めることも非常にむずかしいため、資源として利用するのは大変です。しかし、ユニフォームなら、同一の素材で大量に同じ種類の物がつくられていて、まとめて回収(かいしゅう)することもできるため、効率(こうりつ)よくリサイクルできます。全国で同じユニフォームを使用する企業(きぎょう)などから、古いユニフォームを回収してリサイクルすれば、大幅な資源の節約(せつやく)につながります。
ユニフォームの再利用には、やぶれた箇所(かしょ)などを直し、クリーニングして利用する「リユース」のほか、ユニフォームを原料にしてカーペットやクッションなど別の製品をつくり出す「マテリアルリサイクル」、ユニフォームを化学分解(かがくぶんかい)し、原料である繊維(せんい)の段階(だんかい)までもどす「ケミカルリサイクル」、ユニフォームを燃料(ねんりょう)として燃やし、その熱エネルギーを利用する「サーマルリサイクル」の4種類の方法があります。
コンビニエンスストアにおいて、古いユニフォームを回収(かいしゅう)した後、ユニフォームの繊維(せんい)からエコバッグをつくり、コンビニで再利用してもらうリサイクルシステムをつくりあげました。また、使用済みのユニフォームを修理(しゅうり)して保管(ほかん)し、必要に応じて出荷(しゅっか)するリユースシステムのサービスも提供(ていきょう)しています。そのほか、回収したユニフォームを原料にもどし、製鉄(せいてつ)メーカーで鉄をつくるときに使用する薬剤(やくざい)として再利用する、ケミカルリサイクルなども行っています。このように商社は、これまで大量に捨(す)てられてきたユニフォームをリサイクルするしくみをつくることで、資源の大幅な節約(せつやく)を実現(じつげん)しています。